炭素繊維強化プラスチックの生産性革新へ
炭素繊維プリプレグは、炭素繊維の束を薄く拡げて、熱硬化性樹脂を浸透させた、最高強度の強化プラスチックを製造するための、シート状、あるいは糸束状(トウ)の中間材料です。
SERECARBO®︎(セレカーボ)は、世界最速30秒硬化※ とプリプレグの常温保管対応を実現、炭素繊維強化プラスチックの生産性と物理特性を変える新型プリプレグです。セーレンは、この製造プロセスを構築、現在、様々な用途に向け、量産実証機によるサンプルを提供中です。 ※金型プレスの場合。シートワインディング・オートクレーブでは従来硬化時間60分を30分程度に短縮

世界最速硬化 炭素繊維プリプレグ
SERECARBO®︎(セレカーボ)とは
炭素繊維強化プラスチックの生産性と物理特性を変える新素材
SERECARBO®︎は、高精度開繊技術と特殊高速硬化樹脂の融合により、世界最速 30秒硬化※ と材料の常温保管対応を実現した新型プリプレグです。生産性の革新や設備・管理負担軽減を可能にするとともに、高い疲労耐久性も両立させます。高いスペックを要求される用途への適用が可能です。 ※金型プレスの場合。シートワインディング・オートクレーブでは従来硬化時間60分を30分程度に短縮
均等に糸を開く
〈高精度開繊〉
繊維束を薄く均等に拡げる⇒安定強度

均等に浸み込ませる
〈高精度浸透〉
薄膜塗工 + 均等浸透 ⇒ 安定強度

特殊樹脂
〈高速硬化ウレタンメタクリレート〉
高速硬化 + 常温安定性

SERECARBO®︎の特徴


開発進度
様々な用途へ向け、量産実証機サンプルを提供中
SERECARBO®︎の活用例・用途
お客様の活用例
1.生産性向上
・高速硬化+脱型速さ ⇒ 成形キャパ倍増
・材料の冷凍保管不要 ⇒ 冷凍設備や使用前解凍が不要
2.品質向上
・繊維配列の均等性 ⇒ 強度安定発現+疲労耐久性
3.環境負荷低減
・工場CO2排出量の削減
対応成形法
- 金型プレス
- シートワインディング(シート巻取り法)
- フィラメントワインディング(トウ巻取り法)
- バキュームバッグ法
- オートクレーブ
- 連続成形(ダブルベルトプレス、引抜き他)
想定用途
航空宇宙


モビリティ


土木・建築


素材・機能データ
ご提供可能な素材
横スクロールでご覧ください
炭素繊維 | 樹脂 | 形態 | 繊維目付の範囲 | 樹脂含有率の範囲 RC(wt%) |
PAN系標準グレード 東レT700または同等品 ・引張強度:4900MPa ・弾性率:230GPa ・密度:1.80 |
標準タイプ 硬化スピード優先 ・130~170℃硬化 ・耐水低吸湿性 ・Tg140℃ |
・一方向(UD) ~50cm幅 | 20~250g/㎡ | 25~38 |
・クロス ~50cm幅 | 3K、12K | 35~45 | ||
・糸束状(トウ) | 24K | 22~28 | ||
低温硬化タイプ ・95~120℃硬化 ・耐水低吸湿性 ・Tg120℃ |
・一方向(UD) ~50cm幅 | 20~250g/㎡ |
25~38 | |
・クロス ~50cm幅 | 3K、12K | 35~45 | ||
・糸束状(トウ) | 24K | 22~28 |
推奨硬化条件

成形方法 | SERECARBO® 標準タイプ |
SERECARBO® 低温硬化タイプ |
参考 一般エポキシ樹脂品 |
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金型プレス等での脱型可能時間 | 130℃ 3分 150℃ 1分 |
95℃ 15分 110℃ 10分 |
130℃ 60分 150℃ 30分 |
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熱風加熱での硬化保持時間 (シートワインディングや オートクレーブ等) |
130℃ 60分 150℃ 40分 |
95℃ 80分 110℃ 60分 |
130℃ 120分 150℃ 60分 |
金型プレスの推奨硬化温度は、上型の設定温度です。
プリプレグを予め設置する下型側の温度は、上型より30℃前後低めに設定して、プレス前の過剰硬化を抑制してください。
保管期限

プリプレグ保管条件 | SERECARBO® 標準タイプ 6倍寿命 |
SERECARBO® 低温硬化タイプ 3倍寿命 |
参考 一般エポキシ樹脂品 |
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保管環境 | 5℃ | 12ヶ月 | 6ヶ月 | 2ヶ月 |
20℃ | 6ヶ月 | 3ヶ月 | 1ヶ月 | |
30℃ | 2ヶ月 | 1ヶ月 | 1週間 | |
40℃ | 1ヶ月 | 2週間 | 3日間 |
期限を過ぎましても使えなくなるものではありません。最もベストな状況で使える期限とお考えください。
硬化がわずかずつ緩やかになっていき、微小な物性影響も可能性ありますが、明確には観察されておりません。
その他の繊維グレード、樹脂の剛性や靭性等の
カスタマイズにつきましては、
別途相談させてください